大腸菌群の選択培地として、用いられるのが「デソキシコレート培地」です。
成分 デオキシコール酸ナトリウム、ペプトン、クエン酸鉄アンモニウム、塩化ナトリウム、
リン酸一水素カリウム、乳糖、ニュートラルレッド、寒天
大腸菌群は乳糖を分解しますが、乳糖を分解するときにできる乳酸がデゾキシコール酸ナトリウムに作用して、デゾキシコール酸となります。
このデゾキシコール酸はpHが低いため、ニュートラルレッドを赤変させます。
また、このデゾキシコール酸ナトリウムは、グラム陽性菌の生育を抑制します。
つまり、これらを総合すると、乳糖を分解して、酸を生成するグラム陰性菌が、この培地上に赤いコロニーを作る
=大腸菌群!ということになります。
よくできてますねー。
ここからは愚痴。
とりあえず、現場でたくさん試験をしていると、大腸菌群が見にくい。
培地に混釈か平板塗抹して、培養後、赤色集落を計測するんですが
これが微妙・・・・。
赤から白までのコロニーグラデーグラデーションができてしまって。
赤 赤? 赤??
ピンク? 赤みがかる? 淡赤? 白? 白。
どこまでが赤色集落だよ!みたいな。
これを赤とするならこれも赤だけど、これも赤かな?みたいな。
結局蓋開けてみたら全部コロニーマークしてるよみたいな。
ですが、基本中の基本で、最初にこの培地の仕掛けを聞いたときには軽く感動したものです。
また、最近は、大腸菌群と大腸菌の選択培地Pro・media アガー トリコロール などもあります。
大腸菌
E.coliは、大腸菌の95%が持っている酵素β-グルクロニダーゼによってX-GLUC が加水分解され、青色に発色します。
大腸菌群は、損生するβ-ガラクトシダーゼ(乳糖分解酵素)によって発色酵素基質 Magenta-GAL
が加水分解され赤色に発色します。
かなりこれは見やすいです。
でも、ちょっとお高いので、手が出ません。
使ってみたいなあ。
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