サイキンのオハナシ

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細菌・ウイルス・カビなど微生物大好き。
まだまだ興味分野は対数増殖中。   
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 微生物検査あれこれ

  菌をふやして数えよう♪菌をこっそり見てみよう♪ 


 培地とは?
培地は、微生物にとって、住みかであると同時に、食べることができる、いわば「お菓子の家」です。
実際には、微生物の餌になる栄養素が入った液体またはそれを寒天で固めた半固体(固さはようかん〜ゼリーくらい)のものです。
基本的には、発育素源としてペプトン、肉エキスなどが入ったものに、寒天やゼラチンをいれたものですが、培地に入れる材料をかえることによって、特定の菌の増殖を促進したり、逆に抑制したりすることも出来ます。本当に、培地ってよくできてるなあと、いつも感心しちゃいます
微生物を扱う人たちにとっては、培地をつくるという作業は基本中の基本です。
培地作って、実験に使って、つぶして、洗って、また培地作って。。の繰り返し。
実験の中で、かなりの時間を費やしてしまいます。
でも、私は培地を作る(シャーレに培地をまく)という作業が、実験の中で一番好きな時間なんです。
無意識の単純作業しながら、いろんな考え事してるのがすき。

培地にはいろんな種類があって、菌種によってコロニーの色が変わったり、光ったりする培地もあります。
培地自体の色もいろいろな色があって、ゼリーみたいでカラフルなんですよ。

ただ、細菌・黴のすべてが、培地の上で増殖できるとは限らず、栄養要求性が厳しいものは、特別の培地が必要だったり、それでも出ないものは、PCRなどの遺伝子解析や、抗原抗体反応などによって、定性的に調べることが必要になります。


 培地の種類について  培地の種類について  培地の種類について 



  培地の味は??
微生物にとってはお菓子の家である培地。
果たして人間が食べたら、美味しいのでしょうか。

オートクレーブにかけた時のにおいは、培地によってはとてもいいにおいがします。例えば、ポテトデキストロース培地。名前のとおり、ジャガイモ成分が入っていて、カビの培養によく使われる培地で、これはオートクレーブにかけると、ポテトチップスのにおいがします。お腹がすいているときに、培地を作ると無性にポテトチップスが食べたくなります。しかし、においがよくても、美味しいかどうかは別問題です。

以前、卵の菌検査をしていたとき、生卵と普通ブイヨンの液体培地を混ぜてオートクレーブにかけたことがあります。20分の滅菌後、でてきた代物はどうみても茶碗蒸しでした。見た目が、あまりに茶碗蒸しに酷似していたので、ためしにちょっとだけ試食してみました。

しかし。やはり・・・まずかった!!!苦くて食べられません。
やはり、人間用ではないようです。

みんなは真似しないでね。
 
 
   
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