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 家庭実験室

  実験は実験室で起きてるんじゃない! 台所で起きてるんだ!! 


除菌洗剤の効果は?
目的

家庭の台所で使用されている除菌用洗剤。
果たして、世の人たちはどのくらい効果があるものと思っているのか。
そして、実際のところ、どのくらい効果があるものなのかを検証する。
1. はじめに
●除菌用洗剤とは?

日本石鹸洗剤工業会によると、2006年11月の時点で、台所用洗剤41品目中18品目の製品について「除菌」が標榜しています。台所用洗剤に除菌という概念が加わってから約10年になるそうですが、今までは『除菌」という表記をする条件は決められていませんでした。各社が自社基準に基づいて試験をした結果から判断したり、除菌成分が入っているか、などという理由で『除菌』の表記がされていたようです。

しかし、このような事態が発生↓↓↓

「除菌」表示の洗剤に過大な期待を持たないように!!by東京都生活文化局
〜[スポンジ除菌」のできる台所用合成洗剤をテストしました〜
 平成15年6月16日


近年、消費者の清潔志向が高まり、「除菌」表示された商品が数多く出回っています。「スポンジ除菌」をうたった台所用合成洗剤もその一つですが、「除菌」について定義がされていないため、どのようなものなのかわからない消費者が多いと思われます。そこで、「スポンジ除菌」をうたった台所用合成洗剤を使用するとどれくらい菌が減少するのか、うたっていないものより効果が大きいのか明らかにするためにテストしました。

<主なテスト結果>
(1)ヨーロッパ公定法(※)に準じて殺菌能力のテストを行ったところ、「スポンジ除菌」の表示がある7銘柄のうち、5銘柄が殺菌作用がなかった。一方、「スポンジ除菌」の表示がないもの(3銘柄)でも1銘柄は殺菌作用があった。
 ※ヨーロッパ公定法では、テスト菌の菌数を105以上減少させる能力を有するものを殺菌作用があるとしている。

(2)実際に家庭で使用したスポンジを使って菌の減少テストを行ったところ、いずれの商品も菌数が減少したが、除菌表示の有無によるはっきりした差は見られなかった。
 また、「除菌」処理後の放置時間が長い方が菌の減少効果が大きかったが、処理後24時間放置したスポンジにも菌は残っており、菌数はゼロにはならなかった。

※なお、製造業者へのアンケート調査結果によると、「スポンジ除菌」の表示がある洗剤は、「除菌成分を添加している」、「除菌効果を高めるための配合をしている」という回答であった。

<結果に基づく措置>
「スポンジ除菌」の定義、試験方法、除菌表示をする場合の基準についての検討を関係団体に要望する。

<消費者へのアドバイス>
(1)「除菌」表示の有無に拘わらず、洗剤をスポンジにしみ込ますことにより、菌の減少効果がある程度期待できると考えられます。しかし、スポンジを「除菌」しても、菌数がゼロになるわけではないので、洗剤による「除菌」に過大な期待をしないようにしましょう。
(2)スポンジを清潔に保つために「除菌」洗剤が不可欠ということではありません。使い終わったスポンジを水道水で十分洗浄した後、熱湯消毒するなどの方法もあります。
(3)スポンジを「除菌」するときは、表示されている使用方法を守り、洗剤を使いすぎないようにしましょう。


詳細
 http://www.anzen.metro.tokyo.jp/tocho/s_test/pdf/jyokin/jyokin.pdf


各社試験方法バラバラ(笑)。そして、効果もバラバラ。
銘柄がわからないのが残念です。


これではいかん。
除菌って言いつつ効いてないやんけ?????i?{???????j
除菌効果なんてそうでなくてもわかりにくいのに、
皆違う方法で試験したら効果が判断できんわい?????i?{???????j


ということで、

20006年の9月に台所用洗剤の除菌表示に関するルールがつくられ、公正競争規約に追加されることとなりました。これにより、台所用洗剤に『除菌』の表示をするにあたっての細かな規定が決められ、また、除菌効果を判断するべき公的機関やその試験方法が詳細に決められました。


1.除菌とは
対象物から増殖可能な細菌数を有効量減少させること。カビ・酵母は含まない。

2.除菌表示を行うには
洗剤・石けん公取協が定めた除菌試験を指定の公認試験機関で行った試験により一定の基準を満たすこと。

3.試験方法
 試験菌種 大腸菌(E.coli) 黄色ブドウ球菌(S.aureus)

 1.試験菌をモデル汚れ物質に懸濁したものをスポンジに接種し、よくもみ込む、
 2.洗剤を接種し、よくもみこむ。
 3.18時間静置。
 4.18時間後に洗剤の不活性剤の中でスポンジをもみもみして、菌をもみだす。
 5.もみだされた細菌数を計測。

洗剤をつけなかった場合の18時間後の菌数を対照とし、洗剤をつけた条件で菌数が1/100以下になるものを除菌効果ありとする。

4.表示

 除菌表示をするときには対象、使用方法を明確にすること。
 『すべての菌を除菌するわけではありません』の表記をすること。

詳しくはこちら。
http://jsda.org/w/01_katud/a_seminar061121_2.html

現在の除菌表示は、ある程度、同じものさしで計られたデータを元にして,つけられているものであるようです。この試験をみる限り、皿やコップの除菌ではなく、一晩おいたスポンジでの菌の増殖を防ぐという趣旨です。様々な分野で除菌表示は見かけますが,一定の試験法や基準が決められているものは少なく、台所用洗剤業界は結構先を行っている感じです。住宅用洗剤も同じように試験方法や定義が決まってます。
紆余曲折を経て、だんだん基準化されていくんですね。

2. 調べてみよう
というわけで、実際に試してみることにしました
アンケートをとってみる。
いろんな人に、除菌スポンジについてアンケートをとってみました。
実験をしてみる。
我が家のスポンジを使って、実験してみました。


 (アンケートのページへ)
   
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